義肢・装具
1.義肢
1)義足
失われた足の代わりに用いられます。
支持部材の構造・形状によって、骨格構造義足と殻構造義足に分けられます。
骨格構造義足
金属支柱を用いスポンジ等にて外装を整えます。
殻構造義足
外装は、木やプラスチックで製作されます。
~マメ知識~
中世のヨーロッパでは、ブリキ製の非常に重い義足が使われていました。その後、筒状の殻構造義足が使われるようになり、現在も使用されています。
骨格構造義足は、パーツを組み合わせて作ります。年齢や身体能力等を考慮して、使う人に適した義足を作成することが可能なので、最近ではほとんどの人が骨格構造義足を使っています。
今の義足は、日常生活では充分な能力が発揮できるまでに、工夫と改良が加えられています。
作業用義手
手による作業能力を回復する義手です。
能動義肢
ワイヤーを動かすことで肘やフックを動かし、軽作業をする義手です。
※その他にも切断部位や使用目的などに応じて、様々な義手があります。
2.装具
1)下肢装具
下肢装具は、歩行能力や立位の保持、拘縮・変形の予防および矯正、不随意運動の抑制、体重の支持・免荷を目的として用いられます。
○長下肢装具
下肢による支持性をほとんどなくした人が使います。2本の丈夫な長い支柱により構成されています。
○短下肢装具
最も多く使われています。足関節の運動範囲、筋力、使用場所によりいろいろなものがあります。
○靴型装具
足の変形や脚長差、神経麻痺による運動障がいがある人が使います。短靴、チャッカ靴、半長靴、長靴などの種類があります。
※その他にも、障がい状況や使用目的に応じた下肢装具があります。
※その他にも障がい状況や機能に応じた上肢装具があります。
~マメ知識~
義肢・装具の歴史はとても古く、古代エジプトの壁画に、障がい者であろう人物が杖を使用しているの絵があるのは有名です。義肢・装具は、中世のヨーロッパにおいて改良が加えられ、現在の補装具の原型が完成しました。